三つの漢字が並ぶ「磊」まつしまメモリーランドの看板

看板文字

同じ3つの漢字が並ぶ文字を品字様(ひんじよう)と言うそうです。

「なぜ品字様と呼ぶのか?」疑問が湧いたのでインターネットで色々調べてみました。

どうやら人偏(にんべん)やウ冠(うかんむり)など部首と同じように「分類」するために用いられたようです。

日本最古の漢和辞典である「新撰字鏡」は、部首引きの漢字辞書であり、そこに「一百二品字様」と書かれていました。(ただし私が見たのは狩谷エキ斎(1775~1835)による写本画像新撰字鏡 (nara-wu.ac.jp)です。)

画像を辿ると「新撰字鏡總目」には、他にも、例えば「六十二竹」「六十三鳥」「六十四羽」と記載されており、これは、『ページ+「部首(竹、鳥、羽)」』の索引を意味することが分かりました。

3つの漢字が並ぶ代表格として「品」があり、それを部首のように「品字の様(形式)」ということで分類したと思われます。

これは「まつしまメモリーランド」さんの看板です。

「石」が3つ並んだ品字様です。

「磊(らい)」と読み、「石がごろごろしているさま。たくさんの石が重なり合っているさま。広く大きいさま。心が大きいさま。」の意味です。

品字様は、上部に一つ、下部に二つの漢字が並び、バランスが三角形に見えることが特徴です。

看板の「磊」は品字様の特徴を持ちながら、しかも一つ一つの「石」の形が微妙に違っています。

まつしまメモリーランド 「磊」

また形状は隷書(千円札の「日本銀行券、千円」文字が隷書です。隷書については後日別記したいと考えています。)に近く扁平で右肩下がり気味です。

私が特に凄い表現方法だなと思うところは、それぞれの「石」の一画目の横線が上向きに反っていることです。

このようにすることで厳か且つ、温かみや親しみやすい印象を与えることに成功しているように感じます。

「まつしまメモリーランド」さんは墓石の販売を行っており、宮城県民にはテレビの天気予報後?のCM「忘れられないメモリー色あせることないメモリー~中略~まつしまメモリーランド。」でお馴染みです。

【まつしまメモリーランド】家族の絆編

山形県にも着々と店舗数を増やしています。

看板の文字にこだわったり、CM用の歌を独自に作ったり、やはりセンスの良い企業は拡大発展していくのだなあとつくづく感じます。

漢字が3つ並ぶ「品字様」は他にもたくさんあります。

全国に散らばっているそんな看板を探しながら旅ができる日を心待ちにしているところです。

新型コロナの終焉を目指して。

genpopo

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