前回 もし『「九成宮醴泉銘」ものまね王座決定戦』が開かれたのなら。その1 | 私の文字採集図鑑 (genpopo.com) に引き続きぜひお付き合いください。
「セロテープを顔に貼り、本人そっくりに見立てる。」
この「セロテープ芸」を生み出した清水アキラさんはほんとに天才だと思います。
見ている側は「似てる。面白すぎ。バカみたい。(良い意味で。)」と簡単に考えます。
しかし、セロテープを芸に活用しようとは誰も思いつかないのではないでしょうか。
一見すると子どもの軽薄な遊びと捉えられる可能性がありますが、そのアイデアを自分のものまね芸に存分に生かしきったからこそ、オリジナル芸として新たな地平を開いたのだと思います。
(調べてみると楽屋にあるテープを顔に貼って遊んでいたことから生まれたらしいですが。)
書道の学習においても、この考え方が一番重要なんじゃないかなと思っています。
自分の好きなものを見つけ、先ずはとことん「真似」する姿勢です。
その地平に辿り着くために、一人のパイオニアタレントは「セロテープ」を顔に貼った、もう一人の偉大なる書家は「拡大鏡や定規」を用いて細部まで観察し研究に努めた等々。
両者の表現方法は全く違えど、アナロジーによって共通点を浮かび上がらせると、両者の「極限まで物事を追求しようとする姿勢」をより鮮明に感ずることとなります。
弛まぬ研鑽があってこそ芸術は生まれるべきして生まれるものなのでしょう。
書き進めるうちに当初予定していた勝ち抜き戦は行えませんでした。
ご容赦ください。
その3もあるかも。
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